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電子書籍の作り方

誰もがKindle本で出版できる時代になった

縦組みのKindle本を制作する手順 1/6

備忘録を兼ねて、実際にどうやってKindle本を作っているか制作過程を公開します。もしかしたら、もっと楽で完成度が高い方法があるかもしれないですが、現状ではこの作り方が細かいところまで調整できて、自分としては最高のものが作れます。

作業工程は慣れれば簡単で、難しいところはありません。とりあえず作って、Kindle端末で確認して、考えて修正してまた作る、という繰り返しで仕上げていっています。大まかに完成イメージを持ってはいるものの、初めから完璧な仕上がりのイメージがあって、たった一度の作業だけで作っているわけではないです。出来上がった本を見て、そこからさらに良くできるのが電子書籍の利点です。

作業は単純なのですが、それを説明すると長くなってしまったので、数ページに分割しています。同じ工程が繰り返される(内容がちょっとずつ違うこともある)ので、似た説明がなんども出てきて面倒ですが、ご容赦下さい。

制作環境 Mac, Mac OSX Yosemite 10.10.5
ソフトウエア Sigil 0.9.5, Kindle Previewer 2.941, Coda 2.5.16(テキストエディタ)
Kindle端末 Fire HDX 8.9, Kindle Paperwhite, Android & iOS Kindle アプリ
(※ 動作検証用/ページレイアウト確認用として必要)

上記以外に表紙を作るためのグラフィックソフトウエアも必要です。

新美南吉童話集を作る

作例では、青空文庫で公開されている新美南吉氏の作品から物語を選んで童話集を作っていきます。

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htmlファイルとスタイルシートを Sigil経由で保存

Sigilを起動、新規EPUBファイルが開く。ブックビューの状態で Section0001xhtmlに原稿をペーストする(ブックビューでの入力はタグが自動で付加される)。

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見出しにカーソルを置いて、h1ボタンをクリック→h1見出しに設定(タグは自動で付加される) 。

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Stylesフォルダの上で右クリックして、「空のスタイルシートを追加」で新規スタイルシート(Style0001.css)を作成。

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次に、Textフォルダにある Section0001.xhtmlをスタイルシート(Style0001.css)にリンクさせる。

つまり、htmlファイルに<link href="../Styles/Style0001.css" type="text/css" rel="stylesheet" /> を書き込むということ。

htmlファイル上で右クリックしてメニューを表示させ、「スタイルシートにリンク…」を実行。

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htmlファイルを Coda(外部テキストエディタ)で開く。

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テキストエディタは Codaを使用。他のエディタでも良いが、コードが書きやすく、ファイルブラウザ的な機能があるものが使いやすい。

保存するときに、ファイル名先頭に番号を振り(並びがページ順になる)、物語のタイトルなどの内容が分かるファイル名にしておく。

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SigilのEPUBデータの外側に htmlファイル、スタイルシートを置いておき、そこから Sigilにデータを読み込んで EPUBを制作するという流れにする。原稿修正、コード記述は Codaで行い、Sigilは EPUBの制作だけを行う。

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htmlファイルと同じく、スタイルシートも Coda(外部テキストエディタ)で開く。

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フォルダ構成を Sigilと同じにすることで、Codaで htmlファイルのプレビューが行える。

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Sigilの htmlファイルを次の原稿に書き換え、Coda(外部テキストエディタ)で開く。

このSection0001.xhtmlは、すでにスタイルシートのリンクがあるので、新規ファイルを作らずこのまま書き換えて使った方が楽。

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原稿をすべて個別の htmlファイルにして保存する。

HTMLファイルの修正

空白行などの文章的に意味がない(必要のない)タグを削除する。段落の間隔はすべてスタイルシートで調整を行う。空白行で調整するよりも細かい設定ができる為。

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段落始まりの空白を置き換え機能で削除。

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段落の間隔を開けるために入っている空白行はスタイルシートでの調整にする。

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複数の段落を <div>タグで囲み、marginで間隔を調整する。この divのクラス名は、「.paragraphs」とする(マイルールです)。

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ソースコードに含まれる空白行を見つける。

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上画像の空白行が、下画像の記述に置き換わる。

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実際の画面だと下記の通り(他の画像は説明の便宜上、分かりやすくしている)。

他者原稿の場合、原文をしっかり読んでいないと、<p>二</p>が見出しなのか文章なのか分からない(これは一文字だから悩まないだろうが)。判断に迷ったときは原文を見るか、著者に尋ねる。

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下画像が、空白行と見出しの修正。

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スタイルシートへ記述

htmlファイルの修正後、スタイルシートに必要な記述を行う。

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Codaのプレビューでスタイルシートの記述を確認。ここはとりあえずの確認で、判断はすべて Kindle端末の実機で行う。

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ここまでで外部ファイルの準備完了。次からはこれらのファイルを Sigilで読み込んでEPUBの制作に入ります。

>>> 縦組みのKindle本を制作する手順 2/6