電子書籍の作り方

誰もがKindle本で出版できる時代になった

Sigilを使えば電子書籍は簡単に作れる

電子書籍はウェブサイトと同じようにHTMLとスタイルシート(CSS)で作られています。HTMLは構造を示し、CSSはデザインを決めます。

電子書籍を作るにはHTMLとCSSが分かっていたほうが良いのですが、自分でCSSを書かなくても大丈夫です。Sigilで簡単に、Amazonで出版できる電子書籍を作ることができます。

この作り方は、標準のページレイアウトの横書きの電子書籍にする為、スタイルシート(CSS)の記述は不要です。

見出しを決めるだけでOK

HTMLで記述する構造とは、電子書籍の場合はざっくりいうと見出しと本文です。どこが見出しでどこからどこまでが本文なのかを示せれば良い。見出しでないところが本文なので、見出しさえ指定できれば大丈夫です。

スタイルシートがなくても、電子書籍リーダーやKindle読書アプリに組み込まれている標準のスタイルシートがある為、それによって目的に合ったデザインで描写されます。見出しに設定したところは太字で本文よりも大きな字で表現され、見出しや段落の間隔はそれを明確にするため少し開きます。

作例

原稿をコピペして電子書籍を作る作例です。横書きの最もシンプルな電子書籍になります。目次も付けて、Amazonで出版できるレベルの電子書籍を作成することができます。

電子書籍を作るソフトウエアは「Sigil」を使用します。関連記事「Sigilの使い方の基本の基本」、「Sigilの使い方(新規ファイルの追加)」もどうぞご覧ください。

青空文庫の芥川龍之介『藪の中』の文章を使います。

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原稿をSigilに移す

全文をコピーします。

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Sigilを起動して、新規HTMLファイル(Section0001.xhtml)にブックビュー画面でペーストします。

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見出しの設定

本のタイトル『藪の中』のところにカーソルを置いて、h1ボタンをクリックして、大見出し(h1見出し)に設定する。

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本文中の見出しを中見出し(h2見出し)に設定する。

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同等の見出しも同じく、中見出し(h2見出し)に設定します。

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見出しの上下にある空白行を削除。「ページデザインを検討して修正する」を参考にして、一旦作った後に、検討/修正しても良いです。

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奥付ページの作成

本のタイトル、著者名、発行日等を記載した奥付ページを作成する為、HTMLファイルを追加する。Textフォルダの上で右クリックして「空のHTMLファイルを追加」を実行。

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新しいHTMLファイル(Section0002.xhtml)が生成されるので、必要項目を記入する。

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表紙ページの作成

メニューバーのツール > 表紙を追加… を実行して、表紙画像を指定する。画像は事前に作っておく。2,560 x 1,600ピクセルの JPG形式画像が推奨(2016年4月現在)。

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Textフォルダ中に、表紙用のHTMLファイル(cover.xhtml)が生成され、表紙ページが追加される。

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書誌情報の追加

メニューバーのツール > メタデータエディタ… を開きます。

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必要な書誌情報を入力します。 language(使用言語)、title(書籍タイトル)、creator(著者)の情報は最低限必要です。

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目次の作成

電子書籍には2種類の目次があります。論理目次とHTML目次でどちらも必要です。

論理目次
電子書籍リーダーのメニューで使用される目次。どのページからも呼び出すことができて該当ページに移動できる。
HTML目次
ページとして表示される目次。従来の紙の書籍の目次に相当するものだが、リンクが張られていて該当ページに移動できる。また、書籍全体の構造を視覚的に表すことができる。

メニューバーのツール > 目次を生成 を実行し論理目次を生成する。

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目次にする見出しを選択する。目次にしたいところは見出しにしておく必要がある。

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OKをクリックすると、論理目次が生成される。内部的に使用されるのでHTMLファイルは生成されない。

メニューバーのツール > HTMLの目次を生成 を実行しHTML目次を生成する。

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目次のHTMLファイル(TOC.xhtml)が生成され、目次が追加される。

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保存する

保存を実行。

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ファイル名は半角英数字にしておく。

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EPUBデータ(yabunonaka.epub)の完成。Amazonで出版するときはKDPサイトに EPUBデータと表紙画像をアップロードする。

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電子書籍リーダーで確認

作成したEPUBデータをKindle本に変換して、電子書籍リーダーで表示/確認する。

EPUBデータからKindle本への変換は「制作したEPUBをKindle本に変換して各端末に転送する方法」を参考にしてください。

HTML目次はリンクが埋め込まれていて該当ページに移動できる目次であるとともに、書籍の構造を視覚的に表す。『藪の中』の中にそれぞれの物語があるのが分かる。

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電子書籍リーダーの画面を横位置にしたときは、見開き2ページの表示になる。

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画面を縦位置にしたときは、1ページ毎の表示になる。

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奥付ページ。リンクを埋め込むこともできるので、著者サイトなどへの移動も可能。

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論理目次は電子書籍のメニューとして表示できて、どのページからも呼び出せる。

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