縦組みのKindle本を制作する手順 6/6
『新美南吉童話集』完成
書籍のページデザインはこれでとりあえず終わりです。あとは、他の端末で確認して何かしらの問題があれば再検討して修正を行います。
新作書き下ろしの場合は、この後に校正作業が続きます。それを経て電子書籍の完成となり出版を行うことができます。
以下の書籍のキャプチャー画像は、Fire HDX 8.9で表示させたものです。
表紙
書籍タイトル
注意書き
まえがき
HTML目次
本文(1ページ目のみ)
あとがき
奥付
論理目次
KDPで出版後の Kindle本の論理目次とは項目が若干異なります。
発売後は表紙画像の下に、
- この本について
- 移動
- 検索
- 同期
- 最初のページに移動
- 本を閉じる前に
- 目次
- 表紙
…と続きます。ただし、Fire HDX 8.9の場合です。
作成したEPUBデータを配布します
表紙+本文+奥付のEPUBデータと、電子書籍リーダーで読むことができるデータ形式(mobi, azk)を配布します。
電子書籍リーダーにKindle本データを転送する方法は、「制作したEPUBをKindle本に変換して各端末に転送する方法」を参考にして下さい。
読者目線で作ることが大切
長い説明になってしまいましたが、要は一旦作ってみて、読者の立場でどこが分かりにくいか、読みにくいかを考えて、その部分を直すということだけです。そのためには多くの本を読むこと、見ること、感じることが大切です。
昔からある紙の書籍はある一定の水準があり、読みにくい本というのは滅多にありません。しかしながら、Kindle本はまだ歴史も浅く、出版社でも個人でも自由に出版することができるので、幅広い質の本が Kindleストアに並んでいます。
読みやすい本はもちろんですが、読みにくい本にも発見があります。なぜ読みにくいと感じるのか、というところです。無料のサンプル本をダウンロードして、本を開いた瞬間に「こりゃダメだ」と思う本や、目次で終わっている本(サンプルは冒頭10%なので、つまり文章量がない本)などは、他の本を見ないで作ったのかな?と思ってしまいます。
読者として本を作るなら、そういったことはないと思うのですが……。これからKindle本を作る人には、Kindle本をたくさん見てみることをお薦めします。
無料サンプル部分だけでも勉強になるところは多いですし、そこから買うという判断になったときに何がそう思わせたのか、というのも学びになります。